犬をテーマに地域と繋がろう「Hamacho Dog Fest 2022」

犬を通して地域のつながりを深めるイベントとして、10月8日に「HAMACHO Dog Fest2022」が開催されました。

 

2019年からスタートし、3回目の開催となる今年は284名の来場者と92頭のわんちゃんが参加。3連休の初日となった当日、メイン会場となるあやめ第一公園には、わんちゃん連れ、お子さん連れの多くの方で賑わいました。

 

犬に関わる様々な取り組みをされている方々が講師を務める「ドッグセミナー」。今回は、日本補助犬協会の協力を得て、補助犬として活躍する3匹のわんちゃんたちも登場してくれました。

 

人の目や耳、手足の代わりとなり、日常生活のお手伝いをする盲導犬や聴導犬、介助犬。トレーナーとの訓練を経て、あらゆる状況を判断し、音を聴き分け、モノを見分けて飼い主をサポートするその姿と能力の高さに、参加者の皆さんも感心することしきり。補助犬と一緒にいることで障がいをお持ちの方が社会活動に積極的に参加できるようになる。そんな実情を知る貴重な機会となりました。

 

他にも、日本橋浜町で開業している「フーレップ動物病院」の井上龍太院長による犬の感染症に関する講座や「動物と暮らしやすいまちづくり会」の大山幸子会長によるペット防災についての講座など内容も充実。ご近所や飼い主さん同士の連携が良好なコミュニティーを作り、それがもしものときに大切なペットを守るセーフティネットになることに気づかされました。

 

日本橋浜町エリアで地域の見守り役として活躍している「浜ランwanran会」のワンちゃんたちとその飼い主さんたちも大集合!小型犬から大型犬まで犬種もさまざまで、なかには保護犬だったわんちゃんも。犬を通しての顔なじみさんたちが安全な街を作る担い手になっている事例に、参加者も興味津々にその活動内容に耳を傾けていました。

 

また、セミナー内では、社会問題にもなっている還付金詐欺をはじめとする特殊詐欺撲滅を目指し、久松警察署の署員の皆さまによる実演も。

電話口で言葉巧みに被害者を銀行のATMへと誘導し、本人の自覚がないままに多額の預金を振り込ませる。そうした実例をもとにしたやりとりに「自分だけは大丈夫とは思っていられない」と危機感を持つ参加者も。「ストップ!ATMでの携帯電話」を合言葉にみんなが騙されない街づくりの必要性を実感することができました。

 

一方、わんちゃん連れの参加者で賑わったのが、参加型のコンテンツ。「SKYWAN! DOG SCHOOL」の専門講師によるコーナーでは、アイコンタクトやご褒美を使いながら「おすわり」を促す方法をレクチャー。

10組の飼い主さんとワンちゃんたちがゲームをしながら楽しく「しつけるコツ」を学びました。ワンちゃんと飼い主さんが一緒に走りながら障害物をクリアしていく「ミニアジリティ体験コーナー」では、「できたら褒める」ことの大切さを教わる場面も。また、「しつけ相談会」も盛況。吠えや分離不安、お散歩での他のわんちゃんとのコミュニケーションの図り方など、さまざまな悩みに経験豊富な相談員がアドバイスをしてくださいました。

 

(株)ギンビスの協賛による「たべっ子どうぶつ塗り絵ワークショップ」では、お子さんたちが動物の塗り絵に夢中になっていたり、フォトブースでは愛犬と一緒に写真を撮るなど微笑ましい光景がそこかしこで見られました。あやめ公園から程近い「Hama House」では特別にわんちゃんラテアートも登場。犬を飼っている人も、飼っていない人も楽しめるコンテンツが盛りだくさん!

 

さまざまなコンテンツを通して新たな気づきや交流が生まれる場となった今年の「HAMACHO Dog Fest」。セミナーの講師陣からは、「これだけたくさんの犬が集まりながら、騒がしくなることもなく、どのわんちゃんもしつけが行き届いていることにびっくり」といったお褒めの感想も。

犬も人も安心して暮らせる街を作り、維持していくためには、犬を飼っている人も飼っていない人もお互いの理解を深め、マナーを守ることが大切。そうしたことをあらためて認識できた一日となりました。

 

<イベント概要>

犬と地域社会のイベント「HAMACHO Dog Fest 2022」
・日時:2022年10月8日(土)
・場所:あやめ第一公園、Hama House

写真:北浦汐見  文:堀朋子